芸術療法

芸術療法

人間は、自分の心の中にある世界を「表現したい」という欲求を持っています。

それを形にし、鑑賞することで、自身の心に満足感を覚え、治癒していくのです。

それらには、歌、ダンス、絵画、詩文、などが挙げられます。

言葉に出来ない心の奥を開放することで、蓄積された鬱憤が晴れ、浄化していくのです。

一方で、作り上げた作品には、クライアントの「無意識」が反映されます。
(無意識の多くは、幼児期の体験が基盤になっていると言われます)

その中には「箱庭療法」も含まれます。

箱庭というのは、ある程度の高さと大きさがある箱に、底が隠れるくらいの砂を入れます。

そこに、ミニチュアの模型(植物や動物、人や建物、乗り物、怪獣など)を好きな位置に、好きなように、クライアントに配置してもらいます。

カウンセラーは、その出来上がった作品、「箱庭」を基に、クライアントの心の動きや、無意識に閉じ込めた心の抵抗、トラウマなどを見つけるのです。

「箱庭」という療法は、わりとメジャーな単語として知られていますが、本来は、言葉をまだ上手く話せない「子供」のための心理療法でした。

それが現在は、成人した大人にも効果があるとされ、急激に注目され始めたのです。

インターネットでは「箱庭セット」が商品化され、かなり人気だそうです。

余談ですが、最近は「大人のための絵本」など、大人こそ絵本を手に取るべき、というような流れもあるようです。(まさに、「芸術療法」です)

大人になってからも、時には子供に帰る瞬間が、必要なのかもしれませんね。